楽天モバイルを契約するとき、物理SIMカード(nanoSIM)とeSIMどちらがいいか、SIMカードとeSIMのメリット・デメリットについて解説。

荒巻大輔(株式会社GET NINE)
格安SIM業界の動向を10年以上追い続け、延べ5,000人以上の契約・プラン選びをサポートしてきました。
私は楽天モバイルを2020年4月15日から契約しており、2026年11月時点で5年以上継続利用しています。通信速度・地下や屋内での電波の入り方・海外ローミング・Rakuten Linkの通話品質などを、契約者として自ら実機で検証してきました。
楽天モバイルのほかにも、ドコモ/ahamo、au/UQモバイル/povo、ワイモバイル/LINEMO を実際に契約・利用中。複数キャリアを横断する立場から、楽天モバイルの強み・弱みを客観的にお伝えできるよう努めています。
本記事は、SNSアンケート結果や口コミだけを集めた「コタツ記事」や、外注ライターによる伝聞ベースの記事ではなく、楽天モバイル公式の一次情報と運営者自身の5年以上の実利用に基づき執筆・監修しています。


楽天モバイルで契約するなら物理SIMカード(nanoSIM)とeSIMどっちがいい?
SIMカードとは?

SIMカードとは、スマートフォンに挿入するタイプの小さなカード型SIMのことを言います。
SIMカードのサイズは標準規格化されていて、どのキャリア・格安SIMでSIMカード契約しても形状は同じです。
楽天モバイルのSIMカードは「マルチSIM」で、手持ちのスマートフォンの対応サイズに合わせて、「標準SIM」「microSIM」「nanoSIM」の3種類のサイズに切り離して使うことができる、全サイズ対応のSIMカードです。
楽天モバイルで販売されているSIMカード対応スマホのSIMサイズはすべて「nanoSIM」です。現在発売されているAndroidスマホのSIMサイズはnanoSIMです。iPhoneはiPhone 5シリーズ以降から全機種がnanoSIMです。
Rakuten ○○などの楽天モバイルオリジナルスマホは、「eSIM」のみ対応しています。
eSIMとは?
eSIMとは、スマートフォンに内蔵された本体一体型のSIMのことです。スマートフォンの基板上に電子チップが搭載されています。
楽天モバイルが用意している、プロファイルと呼ばれる電話番号などの情報が記録されたデータ(=eSIMプロファイル)を、スマホにダウンロード・インストールして利用します。
時間のかかる本人確認もオンラインで完了しますし、オンラインで開通手続きが可能なので、全ての手続がスムーズにいけば、楽天モバイルを申し込んだその日に楽天モバイルが開通して、eSIMでデータ通信や音声通話ができるようになります。
楽天モバイルのSIMカードとeSIMの特徴と比較
| SIMカード | eSIM | |
|---|---|---|
| 開通までの時間 | 長い SIM受け取りまで数日かかる | 短い オンラインで完結 最短5分程度で開通 |
| 設定の手間・難易度 | 手間が少ない 難易度低め | SIMカードと比べると少し難易度高め 色々な設定や手順が必要 |
| APN設定 | 楽天回線対応製品なら不要 | 楽天回線対応製品なら不要 |
| SIMカードの入れ替え | SIMカードを自由に入れ替えて使える | 都度eSIMの再発行が必要(無料) |
| 紛失する可能性 | あり | なし |
| 対応しているスマホ | 多い 大抵のスマホで使える | eSIM対応スマホが必要 eSIM対応スマホは製品数が少ない |
| SIMロック解除 | 必須 | 必須 |
楽天モバイルのSIMカードのメリット・デメリット
SIMカードのメリット
- 使いたいスマホの対応しているSIMサイズと一致していれば、いくらでもSIMカードを使いまわしできる
- スマホが壊れても他のスマホにSIMカードを入れると音声通話やデータ通信ができる
- iPhoneなどの楽天回線対応製品であれば、SIMカードを入れるとAPN設定不要ですぐに使えるようになる
SIMカードはいくらでも使い回しできます。AndroidからSIMカードを抜いてiPhoneいれるなど自由に使えます。
現在発売されているほぼすべてのAndroidスマホ、iPhone 5シリース以降の全機種のSIMサイズはすべて「nanoSIM」です。
新規契約時は、楽天回線対応製品に楽天モバイルのSIMカードを入れれば、APN設定不要で楽天モバイル回線が使えるようになります。
他社から乗り換えで契約時は、MNP開通手続き完了後、楽天回線対応製品に楽天モバイルのSIMカードを入れれば、APN設定不要で楽天モバイル回線が使えるようになります。
SIMカードのデメリット
- 他のスマホで使うときはSIMカードの差し替えが必要
- まず無いと思うが、別のSIMサイズに変更したくなったときはSIMカードの再発行が必要
- SIMカードが手元に届くまでに時間がかかる
- SIMカードを紛失する可能性がある
そもそも普通の人はSIMカードを頻繁に差し替えるようなことは無いと思うので、これは別に大したデメリットではないです。
ほぼ無いと思いますが、SIMカードのSIMサイズを変更したくなったときはSIMカードの再発行が必要です。
今どきのスマホのSIMサイズは「nanoSIM」しか無いので、スマホ利用者がSIMカードを再発行したくなることはまず無いです。
SIMアダプタを使えば他のSIMサイズに変更して使える、とかいうとんでもないことを推奨しているサイトがありますが、SIMアダプタを使うと故障の原因(SIMカードが抜けなくなる)になるのでやめたほうがいいですよ。
楽天モバイルのeSIMのメリット・デメリット
eSIMを選ぶメリット
- キャリアショップに行って順番を待つ、SIMカードの到着を待つといった時間的制約の軽減
- オンラインで手続きが全て完結するので、うまくいけば、楽天モバイルを申し込んだその日のうちに契約成立して、楽天モバイルのeSIM使えるようになる
- SIMカードの交換、差し替え、SIMカードの種別変更といった物理的な手間の軽減
- 国内では物理SIMカードを使い、海外旅行ではeSIMを使う、といった使い分けができる
- 物理SIMカードとeSIMでデュアルSIM環境の構築ができる(複数回線の使い分けができる)
- SIMカードの紛失や破損の心配がない
eSIMの一番のメリットは待ち時間の短縮です。
楽天モバイルのeSIMはオンラインで手続きが全て完結します。最短5分で開通するので、申し込んだその日のうちに楽天モバイル回線が使えるようになります。
楽天モバイルのeSIMを新規契約してサブ回線として使う場合は、24時間いつでも開通できますよ。(乗り換え時はMNP開通受付時間に注意)
1台のスマホで複数回線の使い分けができるようになるので、楽天モバイルはサブ回線、メイン回線で通信障害が発生したときだけ使う、といった使い方も可能です。
eSIMを選ぶデメリットや注意点
- eSIMを利用するときでもSIMロック解除が必須
- eSIMに対応しているスマホを用意する必要がある
- eSIMに対応しているスマホはまだ少ない
- eSIMがインストールされたスマホを紛失・破損した場合、また別のeSIM対応スマホを用意する必要がある
- 慣れていないとeSIMのインストールに時間がかかる(eSIMの再発行や再インストールが必要)
- eSIMから物理SIMカードに交換するとき、郵送などで手元に届くまでに時間がかかる
eSIMを利用するためにはeSIM対応スマホを用意する必要がありますが、eSIM対応スマホはまだまだ数が少ないです。
また、手続きを自分で全てやらないといけないので、スマホ初心者の人は少しハードルが高いでしょう。
楽天モバイルのSIMカードとeSIMを選ぶときのポイント
どっちがいいか分からない人、初心者の人は「SIMカード」がオススメ

- nanoSIMとeSIMどちらがいいのか分からない
- これまで楽天モバイル以外に、格安SIMなどを契約したことがない
- キャリアショップ実店舗に行ってマンツーマンで教えてもらわないと問題が解決できない
というような人は、SIMカードでの契約をオススメします。
他社から乗り換えならMNP開通手続き完了後に、楽天回線対応製品のスマホに楽天モバイルのSIMカードを入れると、APN設定不要で楽天モバイル回線に繋がります。
どっちか迷うなら絶対にSIMカードで申し込んだほうがいいですよ。
iPhone 17シリーズ以降のiPhoneはeSIM専用機種なので、当然申し込むときもeSIM
SIMカードが使えるのはiPhone 16シリーズまでです。iPhone 17、iPhone Air、iPhone 17e、iPhone 18 Pro/iPhone 18 Pro MaxはeSIM専用で、SIMカードを入れるトレイがありません。手持ちのiPhone 16シリーズ以前の機種なら、SIMカードとeSIMのどちらを選んでもかまいません。
申し込み画面では、SIMタイプで「eSIM」を選んで「この内容で申し込む」を押します。ここで「SIMカード」を選ぶと、届いたSIMカードをiPhoneに入れられません。eSIMならSIMカードの到着を待たずに済み、本人確認で「スマホでかんたん本人確認」を選べばその場で確認が終わります。
今SIMカードを使っている人がiPhone 17シリーズ以降に機種変更するときは、eSIMクイック転送でSIMカードをeSIMに変換して移すか、Rakuten Link アプリ内のmy 楽天モバイルでeSIMを再発行します。どちらも手数料は0円です。
SIMカードからeSIMは即日交換できる
SIMカードからeSIMへの変更はmy楽天モバイルから手続きすれば即日可能です。
my楽天モバイルからSIM交換を申請後、楽天モバイルからeSIMeSIMの開通手続きを完了させて、スマホにeSIMをインストールすればすぐ使えるようになります。
最初は楽天モバイルはSIMカードで申し込み、eSIMへの興味が出てきたらeSIMに変更すればいいでしょう。
eSIMからSIMカードへ交換するときは、申し込みから到着まで3日~1週間程度かかります(実際はもうちょっと早く届くはずです)。
eSIMはなんでも1人でできる上級者向けです

eSIMはSIMカードと比べて、スマホで求められる操作が多いです。
以下の3つのページを見て、「他人に聞かなくても、自分でできそうだ」と思ったらeSIMで申し込んでください。
「自分にはちょっと無理だ」、「なんか難しそうだ」、「他人やショップ店員にマンツーマンで操作方法を聞きながら設定したい」と少しでも思ったら、SIMカードで申し込んでください。
eSIMでやりたいことがありますか?
どうしてもeSIMじゃないといけない理由がありますか?SIMカードでよくないですか?eSIMじゃないといけない理由が無いのであれば、SIMカードで契約したほうがいいですよ。
たとえば、
- mineoのデータ通信専用SIMカードを契約、楽天モバイルのeSIMを契約して、デュアルSIMにして使いたい
- 通話し放題の音声通話SIMがあるので、楽天モバイルのeSIMをデータ通信用として契約して、デュアルSIMにして使いたい
- これまでずっとSIMカードを契約していたが、自分なりにeSIMのメリットに気づいた。eSIMの設定は自分でもできそうだ
という明確な理由があれば、楽天モバイルのeSIMを申し込んでいいでしょう。
楽天モバイルのeSIM契約時のデメリット・注意点について解説
eSIMを使うときでもSIMロック解除は必須
楽天モバイルのeSIMをAndroidスマホやiPhoneにインストールして使うときでも、iPhoneやAndroidスマホのSIMロック解除は必須です。絶対にSIMロック解除を解除してください。
SIMロックを解除していないスマホに楽天モバイルのSIMカードを挿したりeSIMをインストールしても、スマホは楽天モバイルのSIMカード/eSIMを認識しません。
eSIMに対応しているスマホが非常に少ない
eSIMに対応しているスマホはまだ少ないです。eSIMをインストールして使いたいスマホがeSIMに対応しているかを確認してください。
eSIM対応スマホじゃないなら諦めてSIMカードで申し込むか、eSIM対応スマホに買い替えてください。
eSIM対応スマホが壊れたら、すぐにeSIM対応スマホを用意できますか?
- 楽天モバイルでeSIMで契約した
- eSIM対応スマホAにeSIMをインストールして使っている
- ある日、うっかりスマホAを壊してしまった
という時に、すぐに新しい別のeSIM対応スマホを用意できますか?
楽天モバイルのeSIMを入れて利用している端末を破損・紛失してしまった時にどう対処するかを考えておいたほうがいいですよ。
SIMカードを使っている人がうっかりiPhoneを壊してしまったとき
- iPhone 15に楽天モバイルのSIMカードを入れて使っている
- ある日、iPhone 15を落として壊してしまった
- 万が一のときのために残しておいた古いiPhone 11が手元にある
という場合は、iPhone 15の修理が終わるまで、次の新しいiPhoneを調達するまで、その場しのぎ・とりあえず緊急用としてiPhone 11が使えます。
iPhone 11は楽天回線対応製品なのでSIMカードを入れると自動でAPN設定が完了します。
eSIMを使っている人がうっかりiPhoneを壊してしまったとき
- iPhone 15に楽天モバイルのeSIMを入れて使っている
- ある日、iPhone 15を落として壊してしまった
- 万が一のときのために残しておいた古いiPhone 8(eSIM非対応)が手元にある
上記の場合、別のeSIM対応iPhoneやAndroidスマホをを用意するか、eSIMからSIMカードに変更手続きしてSIMカードが手元に届くまで、あなたは楽天モバイル回線を使ったデータ通信や音声通話はできません。
スマホでかんたん本人確認で使える本人確認書類が限られる
楽天モバイルのeSIMを最短3分で開通させるには、「スマホでかんたん本人確認」の利用が必要です。楽天回線対応のeSIM対応製品を持っていて、Rakuten Link アプリ内のmy 楽天モバイルから申し込んだ場合に、最短3分で開通します。
スマホでかんたん本人確認で使える本人確認書類は、日本国籍の人は顔写真付きマイナンバーカードと顔写真付き運転免許証、外国籍の人は顔写真付き在留カードと顔写真付き特別永住者証明書です。健康保険証やパスポートは使えません。
いずれもICチップの読み取りが必要で、NFCを搭載したスマホで読み取ります。運転免許証は4桁の数字2組の暗証番号、マイナンバーカードは交付時に設定した4桁の暗証番号などが必要です。
上の書類を持っていない人も、書類画像のアップロードや受け取り時の本人確認でeSIMを契約できます。ただし審査に時間がかかるため、最短3分での開通はできません。
eSIMインストール時にWi-Fi環境が必要
楽天モバイルのeSIMをスマホにインストールするときはWi-Fi環境が必要です。
家にWi-Fi環境がある人は問題ないですが、Wi-Fi環境が無い人はカフェやコンビニなどのWi-Fiサービスを利用してeSIMをインストールしてください。
楽天モバイルの契約時はSIMカード(nanoSIM)とeSIMどっちがいい?まとめ
SIMカードの強烈なメリットは、楽天回線対応製品なら自由に入れ替えてできる・すぐ使えること
SIMカードの強烈なメリットは、楽天回線対応製品なら、SIMカードを入れるだけでAPN設定不要ですぐに使えるようになることです。
楽天モバイルのSIMカードは「マルチSIM」の1種類だけで、iPhoneでもAndroidスマホでも同じSIMカードを使います。スマホに合わせたサイズに切り取って入れ、電源を入れるとAPN設定が自動で完了します。Wi-Fiをオフにして、画面上部に「4G」か「5G」が表示されれば使い始められます。APNの値を手で入力する必要はありません。
機種を変えるときも、楽天モバイルでの手続きは要りません。今のスマホからSIMカードを抜いて、新しいスマホに差し替えるだけです。手数料もかかりません。eSIMのように移し替えの手続きをする必要がないので、Wi-Fiにつながっていない場所でも差し替えられます。
修理や故障で別のスマホを一時的に使うときも、SIMカードを移せばその場で電話番号が使えます。
乗り換え初心者の人も安心して利用できます。上級者の人も楽に利用できていいですね。
eSIMの強烈なメリットは、楽天モバイルが最短即日開通できること
eSIMの強烈なメリットは、申し込んだその日に楽天モバイルを使い始められることです。
楽天回線対応のeSIM対応製品を持っていて、Rakuten Link アプリ内のmy 楽天モバイルから「スマホでかんたん本人確認」で申し込めば、最短3分で開通します。入力した情報に不備がなく、本人確認の審査がスムーズに進めば、申し込みから開通まで待つ必要はほとんどありません。
SIMカードは、申し込んでから手元に届くまでに数日かかります。月末ギリギリに申し込むと、SIMカードが届いて開通するのが翌月にずれることがあります。キャンペーンの利用開始の期限が迫っているときも、eSIMなら間に合わせやすくなります。


