フレッツ光と光コラボの違いをわかりやすく解説。料金・速度・プロバイダ契約の仕組みや、乗り換え時のメリット・デメリットを比較します。ソフトバンク光やドコモ光など人気の光コラボの特徴も紹介。どちらがお得か迷っている方におすすめの完全ガイドです。

サイバーバード
私は実際に楽天モバイルのRakuten最強プランを契約して利用しています。(2020年4月15日から契約中)
その実体験をもとに、通信速度・利用可能エリア・海外ローミングなどを自ら検証しています。単なるアンケートや口コミを集めた「エアプ」情報や外注WEBライターのコタツ記事ではない、契約者としてのリアルな使用感を踏まえて解説しています。

フレッツ光と光コラボの基礎知識
フレッツ光とは
NTT東日本・NTT西日本が自社で敷設・管理している光ファイバー網を用いたインターネット回線サービスの総称です。
フレッツ光を使う場合は、まずNTTと光回線の契約を行い、その回線を使ってインターネットに接続するためのプロバイダを別途選んで契約します。2021年度末の光ファイバーの整備率(世帯カバー率)は99.72%です。回線自体の品質や信頼性が強みです。
たとえば、フレッツ光公式サイトから申し込む場合は、「フレッツ光クロス」「フレッツ光ネクスト」のどちらの選択後に、契約したいプロバイダを選択する画面が表示されます。
光コラボとは
光コラボレーションモデル=光コラボは、NTT東日本・西日本から光回線を第三者が借り受けて提供する光アクセスサービス等と、自ら提供するさまざまなサービスを組み合わせ、契約する人に対してより便利なサービスを提供していくモデルです。
NTT東日本・西日本から光回線を借り受けてサービスを提供する事業者を「光コラボレーション事業者」、光コラボレーション事業者が提供する光アクセスサービス等を「コラボ光」といいます。
回線はNTTのままですが、回線とプロバイダ機能をセットにして販売する業者が多く、契約先を一本化できるため申し込みや請求がシンプルになります。事業者ごとにスマホとのセット割や独自のキャンペーンを用意することが多く、価格面や特典で選びやすいのが特徴です。
たとえばソフトバンク光は、ソフトバンクがNTTから光回線を借り受けて「SoftBank光」として光回線サービスを提供しています。ソフトバンクやワイモバイルのスマホとセットで利用すると、「おうち割光セット」が適用されスマホ料金が安くなります。
フレッツ光と光コラボはどちらもNTTなので回線速度はほぼ変わらない
フレッツ光と光コラボ(例:ソフトバンク光、ドコモ光、OCN光など)は、どちらもNTT東日本・NTT西日本が提供する同じ光回線設備(フレッツ網)を使用しています。
そのため、物理的な回線品質や最大速度(1Gbps/10Gbpsなど)は共通であり、理論上の通信速度に大きな差はありません。ただし、プロバイダによっては
コラボ光の見分け方
あなたが気になった光回線のサービスのホームページを見てみて、「◯◯はNTT東日本・NTT西日本の光回線と、◯◯のインターネットサービス(プロバイダ)の契約をひとつにまとめたサービス」などの記述があれば100%光コラボです。
【例】とくとくBB光の場合
NTT東日本・NTT西日本フレッツ光回線とGMOとくとくBBプロバイダーをひとつにまとめてお安くしたインターネットサービスです。
満足度を追及して、通信品質にこだわるだけでなく、複雑な料金プランや携帯プランの縛りがないので、誰でも安い、速い光回線として選ばれています。
【例】BIGLOBE光
BIGLOBE光は、NTT東日本・NTT西日本の光回線と、BIGLOBEのインターネット接続サービスの契約をひとつにまとめたサービスです。それぞれ別に契約するよりも、おトクな料金でご利用いただけます。
【例】So-net 光
「So-net 光 S/M/L」はNTT東日本・NTT西日本の光ファイバー回線「フレッツ 光ネクスト」を利用したSo-netのインターネット接続サービスです。
【おまけ】auひかりやNUROひかりはフレッツ光とは異なる
auひかりやNURO光は、いずれもNTTの「フレッツ光」や「光コラボ」とは異なる、独自の光回線(ダークファイバー)を活用したサービスです。ここで言う「ダークファイバー」とは、NTT東日本・西日本が自社で敷設している光ファイバー網のうち、現在は使用していない予備回線のことです。この予備回線をauひかりやNURO光が借りてサービスを提供しています。
【おまけ】電力会社が提供する「電力系光回線」も存在
電力系光回線は、電力会社独自の光ファイバー網を使用した光回線サービスです。
電力会社が持つ電柱・電線インフラを活用して通信回線をしています。もともと電力を届けるための経路が全国各地に張り巡らされているため、地域インフラを活かして独自に光回線事業を展開するケースがあります。地元密着型で提供されることが多いです。
たとえば、九州だと九州電力グループのQTnetが提供する光回線サービスの「BBIQ」があります。独自の光ファイバー網を使用してサービスを提供しています。BBIQ光インターネットの提供エリアは九州のみです。県外から申し込むことはできません。
フレッツ光コラボのメリット
光回線とプロバイダの契約が一体型なので月額料金が安くなる可能性がある
フレッツ光コラボ(ソフトバンク光・ドコモ光・OCN光など)は、NTTの回線+プロバイダを一体型の料金で提供します。フレッツ光のように「回線料」と「プロバイダ料」を別々に支払う必要がないため、トータルの月額が下がるケースが多いです。
キャッシュバックや月額料金割引などキャンペーンが豊富
光コラボ各社は、キャッシュバックや月額料金の割引などのキャンペーンが充実しています。新規や乗り換え(転用・事業者変更)で高額キャッシュバックが受けられたり、開通後○カ月間の月額割引・工事費の実質無料化が適用されます。
光コラボの代理店では、公式キャンペーンとは別に独自のキャッシュバック特典を実施しているケースがあります。
これは、ソフトバンク光やドコモ光などの正規取扱代理店が契約獲得のインセンティブとして独自に提供するもので、公式サイトから申し込むよりも高額還元を受けられる場合があります。
たとえばSoftBank光正規販売代理店の株式会社エヌズカンパニーでは、SoftBank光10ギガを新規申し込むすると、45000円キャッシュバックされるキャンペーンを実施しています。(2025年10月9日時点)
代理店から申し込んだ場合も、SoftBankが実施しているSoftBank光の公式キャンペーンは適用されるのでご安心ください。
工事費が無料・実質無料になる場合がある
光コラボ各社では、新規契約時の開通工事費が無料または実質無料になるキャンペーンが用意されている場合があります。
工事費が実質無料は、工事費の24回分割払い額と同額の割引が適用される仕組みが一般的で、規定期間の利用で実質0円になります。
ただし途中解約時は割引が止まり、残っている工事費分割の残額が一括請求されることがあります。また土日工事の割増や夜間・深夜割増、配線方法の変更に伴う追加作業費、宅内特殊工事などは対象外になりがちです。なおフレッツ光からの転用や他社光コラボからの事業者変更は工事不要で0円になるケースが多く、例外的に設備変更が必要な場合のみ費用が発生します。
事業者変更の際に工事が不要
事業者変更(他社の光コラボ⇔光コラボ)では、同じNTTの光回線設備をそのまま使うため、原則として新たな開通工事は不要です。宅内にあるONU(回線終端装置)や光コンセントは流用し、切り替え日は回線上の契約情報だけを入れ替えるイメージです。多くの場合、立ち会いも不要で、指定日の前後にルーターの再起動や接続IDの入れ替え)必要な方式のみ)で利用を再開できます。
例外として、配線方式の変更(VDSL→光配線など)、ひかり電話の新規追加や撤去、光テレビの追加、古い機器の交換が必要なケースは作業や費用が発生することがあります。
スマホ割引
光コラボを利用する最大のメリットのひとつが、スマホとのセット割が適用できる点です。
各社は自社の携帯サービスと光回線を組み合わせることで、通信費全体を抑えられる割引制度を展開しています。たとえばドコモ光では「ドコモ光セット割」、ソフトバンク光では「おうち割 光セット」、auひかりでは「auスマートバリュー」といったように、契約中のスマホプランに応じて毎月のスマホ料金が550円〜1,650円ほど割引されます。
このようなセット割を活用すれば、家族全員が同じキャリアのスマホを利用している場合、合計で数千円単位の節約が期待できるでしょう。
光コラボのデメリット
違約金(契約解除料)が発生する可能性がある
光コラボは、更新月以外で解約・乗り換え(事業者変更を含む)をすると違約金が発生することがあります。工事費を分割払いしている場合、残債は一括請求になることが多いです。
スマホとのセット割は割引が終了します。有料オプション(固定電話・テレビ・機器レンタル等)を付けている場合は、それぞれ個別に解約・満了前の清算や返却が必要になることもあります。
フレッツ光→光コラボの「転用」は例外的にフレッツ側の割引解約金が不要になるケースが多い一方、光コラボ→他社への「事業者変更」では元の事業者の解除料が発生しやすい点に注意が必要です。
更新月(または契約満了月+前後の指定期間)を必ず確認する、工事費残債やキャンペーン条件の有無を事前に洗い出す、オプションを先に整理してから解約・乗り換え手続きを進めるようにしましょう。
光コラボ事業者が非常に多い
光コラボは参入社数が多く、料金体系・キャンペーン・オプション・サポート品質が事業者ごとに大きく異なるため比較が難しくなりがちです。
実測速度の傾向、IPv6 IPoEの提供方式、セット割の条件、最低利用期間や解約金、工事費残債の扱い、事業者変更時の手続きなどをしっかり確認しておきましょう。
光コラボの選び方
料金をしっかり比較する
光コラボは事業者ごとに月額基本料やオプション価格、契約条件が異なります。
比較するときは「月額基本料+必須オプション+工事費の扱い(無料/実質無料/有料)+キャンペーン適用後の実質金額」を同じ条件で揃えてチェックするのがコツです。
同じNTT回線を使う光コラボでも、「上り/下り1Gbps」「10Gbps」か、2年定期か5年定期か、マンション(集合住宅)か戸建かなどで料金が変わります。
テレビ視聴やセキュリティ、IPv6対応ルーターのレンタルなど、使う予定のオプションがあれば料金も忘れずに合算しましょう。
スマホのセット割があるかどうかを確認する
ドコモ、au/UQモバイル、ソフトバンク/ワイモバイルのいずれかを利用している場合、それぞれ対応する光回線を選ぶことで、スマホ代が毎月割引されます。
たとえば、
- ドコモユーザーなら「ドコモ光セット割」
- au・UQモバイルユーザーなら「auスマートバリュー」または「自宅セット割」
- ソフトバンク・ワイモバイルユーザーなら「おうち割 光セット」
といった形で、1回線あたり月額最大1,650円ほどの割引が適用されるケースがあります。家族全員のスマホにも割引が適用される場合も多いため、通信費全体の節約につながります。
IPoE(IPv4 over IPv6)に対応しているか確認する
光コラボを選ぶ際は、その事業者がIPoE(IPv4 over IPv6)接続に対応しているかを必ず確認しましょう。プロバイダも「IPoE(IPv4 over IPv6)対応なので快適です」などとメリットをアピールしています。
光コラボ事業者やプロバイダによっては、「IPoE方式によるIPv6接続」や「トンネリング技術(IPv4 over IPv6」、「IPv6 IPoE + IPv4」、「IPv6 IPoE + IPv4 over IPv6」などいろいろ表現していますが、「IPoE」「IPv4 over IPv6」という単語が絶対にどこかにあります
従来のPPPoEでは「網終端装置」という接続点で利用者が集中し、夜間に混雑しやすくなります。IPoEはこの装置を経由せず、より広い帯域で直接インターネットに接続できるため、混雑の影響を受けにくいです。
多くの主要コラボ光(ドコモ光、ソフトバンク光、OCN光、ビッグローブ光など)はすでにiPoEに対応済みで、たいだいは初期費用や月額費用0円で提供されています。標準提供されていることもあれば、無料のオプションへの加入を求められることもあります。
また、IPoE接続を利用するためには対応したWi-Fiルーターの用意が必要です。
オススメの光コラボを紹介
スマホキャリア | 相性の良い光コラボ | 特徴・ポイント |
---|---|---|
ドコモユーザー | ドコモ光 | 「ドコモ光セット割」で家族全員のスマホ料金が毎月割引 dポイント特典も豊富 IPoE IPv4 over IPv6対応 |
au/UQモバイルユーザー | BIGLOBE光 | au・UQモバイルのセット割「auスマートバリュー」「自宅セット割」に対応 IPoE IPv4 over IPv6対応(IPv6オプションとして提供) |
ソフトバンク/ワイモバイルユーザー | ソフトバンク光 | 「おうち割 光セット(A)」が強力 家族・同居人のスマホも割引対象 ※IPv6利用には「光BBユニット」のレンタル必須 |
セット割がない格安SIM利用者 | GMOとくとくBB光 | 回線品質が安定しており料金も安い 高額キャッシュバックなどキャンペーンも魅力 |
ドコモユーザーならドコモ光
ドコモ光は、NTTのフレッツ光回線を利用した「光コラボレーション」サービスで、ドコモスマホとのセット割「ドコモ光セット割」が利用できます。これにより、ドコモのスマホ料金が毎月最大1,100円割引され、家族全員がドコモ回線を契約していれば、それぞれに割引が適用されるのが大きなメリットです。
また、ドコモ光はプロバイダを自由に選べるため、「GMOとくとくBB」「plala」「OCN」など、速度重視・特典重視など自分に合ったプロバイダを選択できます。IPv6(IPoE)にも対応しており、夜間でも安定した高速通信が可能です。
au/UQモバイルユーザーならBIGLOBE光
BIGLOBE光は、NTTのフレッツ光回線を利用した光コラボサービスで、「auスマートバリュー」または「自宅セット割」の対象になっています。これにより、auスマホやUQモバイルの月額料金が毎月最大1,100円割引され、家族全員が割引の対象になるのが魅力です。
また、BIGLOBE光は通信品質にも定評があり、IPv6(IPoE)対応で夜間の混雑時でも安定した速度を維持しやすい点も特徴です。さらに、キャッシュバックキャンペーンや月額料金割引などの特典も豊富で、初期費用を抑えながら乗り換えがしやすいのもメリットです。
auやUQモバイルのスマホを利用している方は、セット割と通信の安定性の両方を重視できるBIGLOBE光を選ぶことで、毎月の通信費を効率よく節約できるでしょう。
auひかりも光回線ですが、auひかりはKDDIが運営していて独自回線を利用しています。つまりauひかりはフレッツ光ではありません
ソフトバンク・ワイモバイルユーザーならソフトバンク光
ソフトバンク・ワイモバイルユーザーにはソフトバンク光がオススメす。最大1Gbps/10Gbpsに対応し、スマホ料金が毎月割引される「おうち割 光セット」または「おうち割 光セット(A)」を適用できるため、回線+スマホの合計コストを下げやすいです。新規は工事費実質無料や乗り換え費用サポートなどの特典が出やすく、転用・事業者変更なら工事不要で切り替えもスムーズ。
注意点として、プロバイダはYahoo!BB固定です。おうち割の適用には光BBユニット等の指定オプション(月額550円相当のパック)が必要です。
ソフトバンク光 10ギガ以外で、IPv6 IPoE + IPv4接続方式を利用するためには、「光BBユニット」のレンタルオプションの申し込みが必要です。
ソフトバンク光 10ギガはIPv6 IPoEのみ対応です。これからソフトバンク光10ギガを契約する人は、ホームゲートウェイと光BBユニットの機能が一体化された「ホームゲートウェイ(S)」というブロードバンドルーターを月額550円のレンタルが必須です。
セット割のない格安SIMならGMOとくとくBBの「とくとくBB光」
とくとくBB光は、NTT東日本・西日本のフレッツ光回線+GMOとくとくBBのプロバイダを一本化した「光コラボ」です。スマホキャリアのセット割に縛られず、シンプルな料金で安くて速いのが特長です。全国(フレッツ光と同等エリア)で利用でき、IPv6(IPoE)に標準対応。1ギガと10ギガの2プランから用途に合わせて選べます。
GMOとくとくBB光は、混雑に強い「v6プラス」をオプション料0円で標準提供します。v6プラスは IPv6 IPoE + IPv4 over IPv6 の方式を採用しており、従来の PPPoE 接続で発生しがちなボトルネックを回避。夜間など利用が集中する時間帯でも、動画視聴やオンライン会議、ゲームを快適に使えることが期待できます。