
ソフトバンク光とフレッツ光の違いをわかりやすく比較。料金・通信速度・スマホ割・キャンペーン・乗り換え方法まで詳しく解説します。どちらがお得か迷っている方必見。

サイバーバード
私は実際に楽天モバイルのRakuten最強プランを契約して利用しています。(2020年4月15日から契約中)
その実体験をもとに、通信速度・利用可能エリア・海外ローミングなどを自ら検証しています。単なるアンケートや口コミを集めた「エアプ」情報や外注WEBライターのコタツ記事ではない、契約者としてのリアルな使用感を踏まえて解説しています。

ソフトバンク光とフレッツ光は同じNTT回線を使用
SoftBank光とフレッツ光は同じNTT回線を使用しているため、サービスの品質自体はそこまで大きく変わりません。
フレッツ光について
フレッツ光は、NTT東日本およびNTT西日本が提供している、光ファイバーによるインターネット接続サービスです。利用者はNTTと契約して回線を借り、そのうえでプロバイダ(インターネット接続事業者)を自分で選んで契約します。
NTT東日本やNTT西日本は、あくまで通信に必要な光ファイバー網を提供しているだけで、インターネットに接続する場合にはインターネットに接続するサービスを提供するプロバイダとの契約が必要です。
そのため、「NTT=回線」「プロバイダ=インターネット接続」という二重契約構造になっており、料金請求やサポート窓口も別々になります。プロバイダを自由に選べるのが強みですが、利用開始やトラブル対応は煩雑になりがちです。
ソフトバンク光について
ソフトバンク光は、ソフトバンクがフレッツ光の回線網を借り受けて、ソフトバンク独自にサービスとあわせて光回線サービスを提供している、「光コラボレーションモデル」の1つです。
NTTが整備した回線設備を利用しつつ、契約・請求・プロバイダをソフトバンクが一元化して提供します。プロバイダはYahoo!BB固のみです。IPv6(IPoE)通信を標準対応しており、設定もシンプルです。さらに「おうち割 光セット」でソフトバンクやワイモバイルの利用料金が割引になるなど、スマホ契約との親和性が高いのが特徴です。
ソフトバンク光とフレッツ光の比較
月額料金を比較
SoftBank光の料金(戸建て住宅)
戸建住宅 | ||
---|---|---|
回線タイプ | 料金プラン | 基本料金 |
【1ギガ】 ファミリー・ギガスピード(東日本エリア) ファミリー・スーパーハイスピード(西日本エリア) ファミリー・ハイスピード ファミリー | 5年自動更新プラン(TV) | 5,170円 |
2年自動更新プラン | 5,720円 | |
【10ギガ】 ファミリー・10ギガ | 5年自動更新プラン(TV) | 5,830円 |
2年自動更新プラン | 6,380円 |
SoftBank光の料金(集合住宅)
集合住宅 | ||
---|---|---|
回線タイプ | 料金プラン | 基本料金 |
【1ギガ】 マンション・ギガスピード(東日本エリア) マンション・スーパーハイスピード(西日本エリア) マンション・ハイスピード マンション | 2年自動更新プラン | 4,180円 |
【10ギガ】 マンション・10ギガ | 6,380円 |
フレッツ光の料金 NTT東日本の場合(戸建て住宅)
種類(サービス名) | 月額料金 | 通信速度(規格上) |
---|---|---|
フレッツ 光クロス | 6,050円 + プロバイダ料 | 最大概ね 10Gbps |
フレッツ 光ネクスト ギガファミリー・スマートタイプ | 6,270円 + プロバイダ料 | 最大概ね 1Gbps |
フレッツ 光ネクスト ファミリー・ギガラインタイプ | 5,940円 + プロバイダ料 | 最大概ね 1Gbps |
フレッツ 光ネクスト ファミリー・ハイスピードタイプ | 5,940円 + プロバイダ料 | 受信 最大概ね 200Mbps 送信 最大概ね 100Mbps |
フレッツ光の料金 NTT東日本の場合(集合住宅)
種類(サービス名) | 月額料金 | 通信速度(規格上) |
---|---|---|
フレッツ 光クロス | 6,050円+プロバイダ料金 | 最大概ね10Gbps |
フレッツ 光ネクスト ギガマンション・スマートタイプ | 3,685円+プロバイダ料金 | 最大概ね1Gbps |
フレッツ 光ネクスト マンション・ギガラインタイプ | 3,355円+プロバイダ料金 | 最大概ね1Gbps |
フレッツ 光ネクスト マンション・ハイスピードタイプ | 3,355円+プロバイダ料金 | 受信 最大概ね 200Mbps 送信 最大概ね 100Mbps |
プロバイダを比較
項目 | ソフトバンク光 | フレッツ光(ネクスト/クロス) |
---|---|---|
プロバイダ形態 | 一体型(ISP同梱) | 別契約(回線+ISP個別) |
利用できるISP | Yahoo! BB 固定 | 300社超から選択可 (例:OCN・GMOとくとくBB・So-net・BIGLOBE 等) |
月額のISP料金 | 回線料金に含まれる | 550~1,320円前後/月(ISPにより異なる) |
連絡・請求窓口 | 原則ソフトバンク一本化 | 障害/請求は「NTT(回線)」と「ISP」で別々 |
IPv6(IPoE) | 光BBユニット利用で「IPv6 IPoE + IPv4」標準化しやすい | ISPごとに対応・申込要/方式も「v6プラス/OCNバーチャルコネクト」などで差 |
ルーター事情 | 光BBユニット(レンタル)前提だと設定が楽・セット割要件にも | ISP貸与 or 自前用意 (対応可否・費用はISP差) |
メール等の付帯 | Yahoo!系のメール/セキュリティ等(任意) | ISPごとにメール容量/別料金/独自ドメイン可否が変わる |
カスタマイズ性 | 低(ISP固定・シンプル) | 高(用途に合わせISPやオプションを最適化) |
SoftBank光のプロバイダはYahoo! BBのみです。これは、光回線とプロバイダが一体になった「光コラボレーション」方式のためです。申し込みや請求、サポート窓口がすべてソフトバンクで完結するシンプルさが特徴で、通信設定も自動で行えるため、初心者でも扱いやすいメリットがあります。一方で、プロバイダを自由に選びたい方にとっては柔軟性がない点がデメリットです。
フレッツ光はプロバイダをOCN・So-net・BIGLOBE・GMOとくとくBBなどの中から自由に選択できるため、自分の利用スタイルや目的(速度重視・セキュリティ重視・メールアドレス利用など)に合わせて最適なプロバイダを組み合わせられます。ただし、回線契約とプロバイダ契約が別々になるため、請求や問い合わせの窓口が分かれるので注意しましょう。
通信速度を比較
通信速度の観点から見ると、ソフトバンク光とフレッツ光は基本的に同等レベルです。両者ともNTTの光回線(フレッツ回線)を利用しているため、理論上の最大通信速度はどちらも1Gbpsまたは10Gbpsです。
ただし、実際の利用環境やプロバイダの設備・混雑状況、住んでいる地域によって体感速度には差が出ます。
「◯◯速すぎワロタ」とSNSにスピードテスト結果を投稿している人を参考にして同じプロバイダを申し込んでも、自分の地域だとあまりいい速度が出ないこともあります。完全に運です。
提供エリアを比較
利用可能エリアに関しては、SoftBank光とフレッツ光はほぼ同一と考えて問題ありません。なぜなら、ソフトバンク光はNTT東日本・NTT西日本のフレッツ光回線をそのまま借り受けて提供する「光コラボ」サービスだからです。
項目 | SoftBank光 | フレッツ光 |
---|---|---|
回線提供元 | NTT東日本・NTT西日本のフレッツ光回線を利用(光コラボ) | NTT東日本・NTT西日本 |
提供エリア | 全国のフレッツ光提供エリアと同等 | 日本全国(離島や一部山間部を除く) |
対応地域 | 北海道~九州まで対応 (東日本・西日本エリアで提供内容が一部異なる) | 北海道~九州まで対応 (東日本・西日本で契約先が異なる) |
提供拠点 | ソフトバンクが契約窓口・サポートを担当 | NTT東日本・NTT西日本が直接提供 |
エリア確認方法 | SoftBank光公式サイト「提供エリア検索」 | フレッツ光公式サイト「提供エリア検索」 |
IPv6対応の比較
項目 | SoftBank光 | フレッツ光 |
---|---|---|
IPv6対応状況 | 標準対応(IPv6高速ハイブリッド) | プロバイダがIPv6対応であれば利用可能 |
申込の必要性 | 不要(自動適用) | プロバイダごとに申込が必要な場合あり |
速度改善効果 | 混雑時間帯でも安定・高速通信可能 | プロバイダによって差が出る |
対応ルータ | 光BBユニット推奨(無料レンタルあり) | 各プロバイダ推奨ルータを使用 |
IPv4 over IPv6対応 | 標準対応 | 一部プロバイダのみ対応 |
SoftBank光でIPv6を利用するには「光BBユニット(ソフトバンクロゴ入りの白い機器)」のレンタルオプションの申し込みが必要です。
フレッツ光は利用するプロバイダによってIPv6対応状況が異なり、速度が安定しないケースもあります。
スマホとのセット割引を比較
項目 | SoftBank光 | フレッツ光 |
---|---|---|
対象キャリア | ソフトバンク / ワイモバイル | なし |
割引額(1回線あたり) | ソフトバンク: 最大1,100円/月ワイモバイル: 最大1,188〜1,650円/月(プランや時期により) | なし |
適用可能回線数 | 最大10回線まで | なし |
申込条件(主なもの) | おうち割光セットの加入 + 指定オプション(光BBユニット+Wi-Fiマルチパック+固定電話系のいずれか) 月額550円 | なし |
割引期間 | 継続利用中ずっと(ワイモバイルは一部プランで期間限定あり) | なし |
手続き先 | My SoftBankまたはショップで紐づけ | なし |
ソフトバンクまたはワイモバイルと一緒にSoftBank光を契約していると、「おうち割光セット」が利用できます。ソフトバンクやワイモバイルの利用料金が毎月最大1,650円割引されます。
たとえばワイモバイルのシンプル3 S/M/Lを契約している人は、毎月1,650円割引が受けられます。1人でも適用されますし、家族4人なら毎月合計6,600円割引されてとてもお得です。
ただし、おうち割光セットの適用を受けるためには、指定オプション月額550円~に加入する必要があります。
たとえばワイモバイルでおうち割光とセット(A)の適用を受けるためには、SoftBank光では以下の指定オプションを利用中または申し込む必要があります。
プラン | 指定オプション |
---|---|
SoftBank 光・10ギガ以外に加入の場合 | ・光BBユニットレンタル ・「Wi-Fiマルチパック」または「Wi-Fi地デジパック」 ・「ホワイト光電話」、「BB フォン」または「光電話(N)および BB フォン」 |
SoftBank 光・10ギガに加入の場合 | ・Wi-Fiマルチパック ・「ホワイト光電話」、「BB フォン」または「光電話(N)および BB フォン」 |
事務手数料・工事費用などの費用で比較
項目 | SoftBank光 | フレッツ光(NTT東日本/西日本) |
---|---|---|
契約事務手数料 | 4,950円 | 880円 |
フレッツ光からの転用 | 0円 | – |
他社回線からの事業者変更 | 3,300円 | – |
工事費(戸建) | 【立会工事あり】31,680円 【立会工事なし】4,620円 | 最大22,000円 |
工事費(マンション) | 【立会工事あり】31,680円 【立会工事なし】4,620円 | 最大22,000円 |
プロバイダ契約 | Yahoo! BB固定(費用込) | 別契約 (初期費用1,000~3,000円目安) |
支払いタイミング | 初回請求時に一括または分割 | 初回請求時に合算 |
ソフトバンク光は事務手数料こそ3,300円とやや高めですが、フレッツ光からの転用時は無料です。さらに、新規契約でも工事費が実質無料になるキャンペーンが多く実施されており、初期費用を抑えられる点が強みです。
一方、フレッツ光はNTT直営サービスのため、事務手数料が880円と低価格ですが、プロバイダを別途契約する必要があり、その分の初期費用が加算されます。工事費の割引も基本的に少ないため、総合的な初期コストはソフトバンク光の方が安くなる傾向にあります。
なお、月額料金や手数料、工事費の実額は申し込み窓口やキャンペーン、契約条件、契約時期で変わります。正式な金額は申し込みページや窓口で必ず確認してください。
フレッツ光・SoftBank光ののメリット・デメリット
フレッツ光のメリット
- プロバイダを自由に選べるため用途やこだわりに合わせて最適化しやすい
- 法人・店舗向けの固定IPや各種業務オプションが豊富で拡張性が高い
- 10Gbpsの「フレッツ光クロス」など上位プランがある(一部エリア)
- 提供元がNTTのため、保守・工事フローが比較的安定している
- 全戸一括タイプのマンション等では月額が抑えられるケースがある
- 支払い方法(請求書払い 等)や契約形態の選択肢が比較的多い
フレッツ光のデメリット
- 回線とプロバイダが別契約で手続き・問い合わせ・請求が分散しやすい
- プロバイダ料金が別途かかるためトータル月額が高くなりがち
- スマホとのセット割がなく通信費トータルで不利になりやすい
- 東日本/西日本をまたぐ引っ越しは再契約が必要な場合がある
- 個人向けキャンペーンやキャッシュバックが比較的弱め
- 夜間など混雑時間帯はプロバイダ品質次第で速度低下が起きやすい
SoftBank光のメリット
- 回線+プロバイダ一体型で月額がシンプルになりやすい
- おうち割光セットでソフトバンク/ワイモバイルのスマホ料金が割引
- 新規工事費の実質無料や違約金補填などキャンペーンが充実
- IPv6高速ハイブリッドが光BBユニットで簡単に使え、混雑の影響を受けにくい構成にしやすい
- 転用/事業者変更なら工事なしで乗り換えできるケースが多い
- 10Gbpsの提供あり(一部エリア)
- 契約・サポート窓口が一本化されトラブル対応が分かりやすい
SoftBank光のデメリット
- プロバイダはYahoo! BB固定で選択の自由がない
- スマホ割の適用に指定オプションが必要で実質コストが上がることがある
- 光BBユニット前提の機能が多く、機器レンタル費が発生しやすい
- 混雑エリア/時間帯では速度変動が起こり得る(環境依存)
- 更新月以外の解約は違約金や工事費残債の一括請求が発生する場合がある
- 大型キャンペーン利用時は特典条件や適用手続きの管理が必要
フレッツ光とSoftBank光の乗り換え手順について
フレッツ光 → SoftBank光 の乗り換え手順(転用)
- フレッツ光のお客様ID(回線ID/ご契約ID)、ひかり電話番号、連絡先電話番号のいずれか、フレッツ光の契約者名、フレッツ光の利用場所住所、現在のフレッツ光の支払い方法を準備しておく
- NTT東日本またはNTT西日本のサイトで「転用承諾番号」を取得する
- SoftBank光の公式ページまたは代理店で申し込みを行う
- 契約内容・工事日(または転用日)を確認する
- 転用日を迎えると自動的にSoftBank光へ切り替わる(工事不要)
- ルーターや光BBユニットを接続して初期設定を行う
SoftBank光から他社光サービスに切り替え(事業者変更)
- 事業者変更承諾番号を取得する
- 取得した番号でフレッツ光(など他社)へ事業者変更申込みをする
「事業者変更承諾番号」は、SoftBank光のサポートに電話予約のうえ発行手続きを行います。重有効期限は15日で、期限切れの場合は再取得が必要です。契約成立日などによって事業者変更手数料がかかる場合があります。
取得した番号は、新たに契約する光サービス事業者の申し込み時に伝えます。相手側の開通(切替)が完了するとSoftBank光は自動解約となり、SoftBank側への解約連絡は不要です。切替日までにメール等で届く案内を確認し、必要に応じて機器返却やプロバイダ設定の準備をしておきましょう。